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洛翠庭園
洛翠庭園(読み方:らくすいていえん)がある場所はもともとは南禅寺の境内だったと言われていますが、近年明治政府よって没収された後、1909年に実業家・藤田小太郎の私邸が建築される際に、7代・小川治兵衛により作庭された日本庭園です。その後1958年に旧郵政省共済組合の所有となり、職員の保養施設として利用されてきました。さらに1987年には運営が地元の「洛翠」に委託され、京料理と名園の宿「洛翠」として利用され、庭園も一般公開されてました。しかし2009年には閉館となり一般公開はされていません。
洛翠庭園は無鄰菴や平安神宮など明治時代を代表する日本庭園を手掛けた「植治」こと7代目・小川治兵衛の作庭による庭園です。1700坪もある広大な庭園で、7代目・小川治兵衛衛(おがわじへえ)の庭園の共通の特徴でもある琵琶湖疏水の水を引き入れた池泉回遊式庭園になっています。現在は11代目小川治兵衛氏によって維持されているそうです。
もともと南禅寺の敷地だったと言っても南禅寺から徒歩だとけっこうあります。私が訪問した時はレンタルサイクルだったので割と楽に南禅寺から移動できました。今回は運よく閉館間近の洛翠庭園を訪れることができました。
洛翠庭園は旅館ということもあり、他の寺院などとは入口の趣が違います。いちおう庭園開放の案内はありますが、知らない人は素通りしてしまうのではないでしょうか?。
洛翠庭園の説明です。写真が曲がっていてすいません。
建物に入るとレストランになっていました。建物を素通りして庭園にでると前面に芝生が青々と広がり、その後方に洛翠庭園がありました。
順番に洛翠庭園を回遊していきます。ちなみにこの池は琵琶湖の形を忠実に再現しています。これは藤田家が滋賀県で多くの事業をしていたことに由来するそうです。
まずは一文字橋です。これは現在の琵琶湖大橋にあたる石橋ですが、洛翠庭園が作庭されたときにはまだ琵琶湖大橋はなく、のちにこの一文字橋と同じ場所に琵琶湖にも架橋されました。なんか面白い話です。
そして更に進んでいきます。下の大きな石橋は臥龍橋という橋です。橋の丸い石のデザインはすごく特徴的です。更に奥には滝もあります。滝から流れる水のせせらぎがとても心地いいです。
また奥には画仙堂という建物があります。
最後に一枚岩の石橋と不明門です。こちらの一枚岩の石橋はなんと二億年前の地殻変動で生まれた青石だそうです。
洛翠庭園の庭園巡りは以上です。
洛翠庭園は所有者が変わったため非公開の庭園ですが、7代目・小川治兵衛の大変素晴らしい日本庭園です。ただ日本庭園ファンとしては、11代目小川治兵衛氏によってきちんと手入れがされているというのは大変うれしいことです。またいつか洛翠庭園を訪問できる機会があればいいなと思います。
追記(2013年10月)
テレビ東京の美の巨人という番組でこの洛翠庭園の紹介されていました。庭を観賞する人が「目で散歩する」ために石の配置や植栽など配置し、目線が上空に行かないようし、五感で洛翠庭園を味わうように設計されているそうです。
洛翠庭園のご案内
所在地 | 京都府京都市左京区南禅寺下河原町 |
アクセス | 地下鉄東西線「蹴上」駅より徒歩約10分。 |
開園時間 | 現在非公開 |
休園日 | 現在非公開 |
料金 | 現在非公開 |
公式サイト | 洛翠庭園(「植治」HP内) |
情報更新日 | 2013/10/19 |
※情報が変更されている可能性があります。公式サイトを確認されてからお出かけすることをおすすめします。
洛翠庭園の地図情報
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