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無鄰菴(平成21年5月)
京都・無鄰菴(読み方:むりんあん)にある庭園の紹介です。
無鄰菴は、明治27年〜明治29年(1894〜1896)にかけて明治・大正の元老である山県有朋(やまがた ありとも)が京都に造営した別荘です。母屋の隣の洋館は、日露戦争開戦前の「無鄰菴会議」が行われてことで有名です。
また無鄰菴の庭園は、山県有朋自ら設計・監督を行い、植治こと7代目小川治兵衛が作庭してものです。東山を借景とした明治の代表的庭園で、大正26年には国の「名勝」に指定されています。
この無鄰菴は、南禅寺の近くにありますが、割と空いていてゆったりと観賞できました。とはいえ紅葉の名所として有名なので、秋にはそうもいかないかもしれませんが。。。
入口は、狭い道にひっそりとあります。気をつけないと見落としてしまいそうな感じです。 また入口に案内板もあります。
<無鄰菴・入り口>
<無鄰菴・案内板>
受付で料金を払い、庭園に行きますが、庭園の入口の狭いこと。
隠れ家のようです。
<無鄰菴・庭園入口>
庭園の入口に入ってすぐの母屋から、庭全体が眺められます。
遠目から川が遣水となってこちらに流れてくる構図になっています。
水のせせらぎがとても心地よいです。
<母屋からの景色>
無鄰菴の庭園は池泉回遊式庭園となっていて、無鄰菴内を歩いて散策できます。
<無鄰菴の庭園>
いちばん先まで行くと、滝がありました。ここから琵琶湖疏水の水が流れています。
滝は三段の滝石組となっています。
<滝>
またここから眺める景色もなかなかです。
<母屋へ向かっての景色>
無鄰菴の庭園には、茶室もありました。
<茶室>
一通り無鄰菴の庭園を満喫した後は、洋館を見物しました。
<洋館>
無鄰菴の洋館では、「無鄰菴会議」が行われた部屋がそのまま見学できます。
ここで日露戦争直前の外交方針を決めるため山県有朋、伊藤博文、桂太郎、小村寿太郎が集まり、「無鄰菴会議」したんですね〜。
洋館は、写真撮影もOKですがフラッシュ撮影は禁止でした。
そのため残念ながら、部屋の写真は暗くてうまくとれませんでした。
<無鄰菴会議>
以上で無鄰菴の庭園は終わりです。
無鄰菴は事前に本などで写真を見た印象ではもっと広大な庭園かと思っていましたが、程よくコンパクトにまとった庭園でした。とはいえ、東山の借景といい、遣水が曲折して流れてくる風景はとてもよかったです。
これまでの枯山水や蓬莱山といった宗教的な作庭法を嫌っていた山県有朋の思いが感じられる、のどかな庭園でした。南禅寺まで来られた方はぜひ無鄰菴も足をはこんでみてください。
追記(2013年10月)
無鄰菴の公式サイトがありましたので、更新しました。無鄰菴の母屋と茶室ですが、申し込みをすれば借りられるとあります。紅葉の時期など貸切で母屋か茶室から無鄰菴を眺められたらいいですね。
無鄰菴(むりんあん)のご案内
所在地 | 京都市左京区南禅寺草川町31番地 |
アクセス | ・地下鉄東西線蹴上駅から徒歩約7分 ・市バス神宮道バス停から徒歩約10分 ・市バス京都会館美術館前バス停から徒歩約9分 |
開園時間 | 午前9時から午後5時(入園は午後4時半まで) |
休園日 | 12月29日から翌年1月3日 |
料金 | 一人400円(小学生未満無料) |
公式サイト | 無鄰菴 |
情報更新日 | 2009/5/5 |
※情報が変更されている可能性があります。公式サイトを確認されてからお出かけすることをおすすめします。
無鄰菴(むりんあん)の地図情報
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