金地院(南禅寺)(2009年5月)



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金地院(南禅寺)

金地院(読み方:こんちいん)は京都市左京区にある臨済宗南禅寺派大本山である南禅寺の塔頭のひとつです。当初は足利4代将軍義持(よしもち)が北山に創建しました金地院ですが、その後荒廃していました。1605年(慶長10)に徳川家康の信頼が厚かった以心崇伝(いしんすうでん、金地院崇伝)が南禅寺の住待になり、自坊として現在地に移築・再興しました。

この南禅寺・金地院は、狩野派による襖絵や茶室八窓席とならび、特別名勝にも指定されている枯山水庭園の鶴亀の庭も小堀遠州作として有名です。遠州作とされる日本庭園は全国各地に沢山ありますが、本当に遠州作と断言できる庭はかなり少ないです。しかしこの金地院は遠州作と断言できる数少ない庭の一つです。

以心崇伝はこの金地院の再建にあたり、庭の作庭を小堀遠州に依頼しました。しかしこの頃の小堀遠州は江戸城西の丸庭園や仙洞御所の普請で多忙を極めており、小堀遠州が設計図を描き、側近の村瀬左介に石組などを行わせたと以心崇伝の日記「本光国師日記」に記録されているそうです。

また南禅寺のまわりは金地院はもとより「無鄰菴」や「天授庵」など見どころがいっぱいです。



私は無鄰菴を拝観したあとに徒歩で金地院に来ましたが、本来の金地院へのアクセスとしては地下鉄東西線「蹴上」駅からの徒歩でしょうか。地下鉄東西線「蹴上」駅から南禅寺方面に来られた方はまず金地院を通ることになります。まずは金地院の入口から。入口をくくると金地院全景の案内図があります。どうやら私のお目当ての鶴亀の庭は順路の最後のようです。

金地院・入口 金地院・案内図

また金地院では「鶴亀の庭」の石組について写真で説明されています。日本庭園ファンにはありがたい配慮です。

この鶴島の手前に大きく突き出している鶴首石ですが、もともと石橋にするつもりだったのを、小堀遠州のひらめきで鶴首石にしたそうです。そのため鶴島全体が大きく迫力があります。

金地院・石組の説明1 金地院・石組の説明2 金地院・石組の説明3

順路に沿って進んでいきます。なかなか「鶴亀の庭」までたどり着きません。

金地院・順路1 金地院・順路2 金地院・順路3

こちらは金地院の東照宮。東照宮は東向きに建てられていて、江戸と日光の方角に向いています。

金地院・東照宮

ようやく「鶴亀の庭」が見えてきました。

天授庵・鶴亀の庭1

この金地院の「鶴亀の庭」は、徳川家の永遠を祈る鶴亀蓬莱の庭です。

ちょっと鶴島が欠けてしまっていますが、この金地院の「鶴亀の庭」の全景です。

金地院の「鶴亀の庭」はとてもシンプルな構成です、手前の白砂には石を全く配置しない枯山水、奥には三尊石や遥拝石などの蓬莱連山と中心に、左右には亀島と鶴島の石組を配置しているのが特徴的です。

金地院・鶴亀の庭1

こちらが中心の蓬莱連山にあたる部分で、燈籠の横にある石が三尊石、手前にある平たい大きな石が遥拝石です。遥拝石は、東照宮を礼拝する石だといわれています。

金地院・鶴亀の庭・遥拝石 金地院・鶴亀の庭・三尊石

次に鶴島です。金地院の鶴島は鶴の首石がとても大きくて迫力があります。

金地院・鶴亀の庭・鶴島

次に亀島です。

金地院・鶴亀の庭・亀島

「鶴亀の庭」のその他の写真です。

金地院・鶴亀の庭3 金地院・鶴亀の庭4

金地院の庭園巡りは以上です。

金地院は再建した以心崇伝が徳川家康の信任を得ていたため、全国の大名から材料の寄進があったそうです。そのため金地院には名石が各所に使われています。また「鶴亀の庭」は、海を表現しているとても広い白砂と、奥に配置されている石組がとても力強さの組み合わせがなんとも言えません。是非南禅寺はもとより無鄰菴天授庵もあわせて金地院も立ち寄ってみてください。

金地院(南禅寺)のご案内

所在地左京区南禅寺福地町86-12
アクセス地下鉄東西線「蹴上」駅より徒歩約5分。
開園時間8:30〜17:00
休園日休館日あり
料金大人(大学生)400円
公式サイト金地院(京都観光Naviサイト内)
情報更新日2013/10/19

※情報が変更されている可能性があります。公式サイトを確認されてからお出かけすることをおすすめします。


金地院(南禅寺)の地図情報


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