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龍安寺
龍安寺(読み方:りょうあんじ)は、京都府京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の寺院で、言わずと知れた超有名な日本を代表する石庭(枯山水の庭園)があるお寺です。
平安時代、龍安寺周辺は貴族の別荘地帯となっていて、龍安寺も徳大寺家が所有する別荘でした。その当時から鏡容池はあったそうです。その後室町時代前半に細川勝元がこの地を譲り受け、妙心寺から義天玄承(ぎてんげんじょう)を開基に迎えて龍安寺が創建されました。龍安寺も他の寺院同様に応仁の乱によって焼失し、一時は洛中に移転しましたが、勝元の子政元が現在の場所で龍安寺を復興しました。この時に石庭が造られたという説が有力ですが、正確には龍安寺の石庭の作庭時期はわかっていません。
龍安寺の近くには金閣寺や仁和寺などもあり一連の観光ルートとなっているため常に団体客も多く、行くと常に賑わっています。毎年90万人以上の人が、この龍安寺に拝観しに来ているそうです。とはいえ素晴らしい枯山水で行くとつい長居して観賞してしまいます。
龍安寺へのアクセスですが、龍安寺は京都駅からは結構離れているため、市バスかレンタルサイクルが便利です。気候がいい季節は小回りが利くレンタルサイクルがお勧めです。今回は龍安寺へバスで行きました。バス停を降りてすぐに龍安寺の入口があります。
龍安寺は鏡容池を中心とする回遊式庭園となっていて、入口を抜けて鏡容池を横に眺めながら方丈に向かいます。方丈の枯山水が有名な龍安寺ですが、鏡容池を中心とした庭園もなかなかのものです。じっくり観賞しながら歩きます。
方丈に入ってすぐのところに、石庭のレプリカがあります。石の配置がよくわかりますが、実際の石庭はもっと白砂(余白)の部分が広いような気がします。
そしてすぐに龍安寺の石庭と対面です。それにしてもすごい人だかりです。
この龍安寺の石庭ですが、白砂の余白が大胆に取られているのが特徴です。また15個の石が配置されていますが、庭のどこから眺めても15個の石をすべて見ることができず、必ず1個は他の石に隠れて見えないように設計されています。
15という数字は満月の十五夜にあたるを「完全」、14は15に1つ足りない「不完全さ」を表す思想から発展し、「物事は完成した時点から崩壊が始まる」という思想からこのような設計になっています。
また余談ですが、うまくカメラのみを前に延ばしたり、端の通路から写真を撮ると、あたかも人だかりいないかの如く写真がとれたりします。
こちらの石の後ろ側には「小太郎、清二郎」の名が彫られているそうですが、通常の拝観者では確認することは無理ですね。。。
龍安寺の石庭には、しだれ桜が掛っています。春の桜のシーズンには大変綺麗になるそうです。以前にJR東海のCMにも使われたことがあります。
方丈の裏側には、水戸光圀の寄進と伝承されている知足の蹲踞(つくばい)がありますが、これは複製だそうです。
方丈を出ると、再び鏡容池のまわりにそって庭園を観賞します。今回訪問時には梅の木が綺麗に花を咲かせていました。
以上で龍安寺の紹介は終了です。
龍安寺は京都の中でも屈指の人気スポットです。しかし石庭はそれだけ人々を引き付けるだけの何かがある素晴らしい庭園だと思います。1975年にイギリスのエリザベス女王が日本訪問した際、この龍安寺の石庭の見学を希望されたのも納得です。
また龍安寺の石庭の作庭者は龍安寺を再興した細川政元が有力候補とされていますが、他にも室町幕府に仕えた相阿弥や細川勝元という説もあり、作者・作庭年代・表現意図ともに諸説あって定かではなく、ミステリアスな庭園です。
追記(2014年1月)
龍安寺(りょうあんじ)の漢字表記ですが、「龍安寺」と「竜安寺」でどう違うのかと気になっていました。調べてみると「龍」が正しいのですが旧字体のため、バス停や駅名などには常用漢字の「竜」が使われているみたいです。
龍安寺のご案内
所在地 | 京都市右京区龍安寺御陵下町13 |
アクセス | 市バス竜安寺下車すぐ、京福電鉄道竜安寺駅下車徒歩7分 |
開園時間 | 3月1日〜11月30日 8:00〜17:00 12月1日〜2月末日 8:30〜16:30 |
休園日 | 無休 |
料金 | 大人・高校生 500円 |
公式サイト | 龍安寺公式サイト |
情報更新日 | 2013/10/13 |
※情報が変更されている可能性があります。公式サイトを確認されてからお出かけすることをおすすめします。
龍安寺の地図情報
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